知らなきゃ損?家の解体費用を安くする方法
家をリフォームするなら建て替えたほうが、間取り的にも金銭的にも良いことがわかったので、まずは今ある家を取り壊す必要が出てきました。
4社に解体の見積もりを頼んだ所、仕事内容は同じはずなのに、大きく費用に違いが出ました。
1社の見積もりだけで決めてしまうと、後で必ず後悔の念が生まれます。
見積もりを取るのは無料なので、大いに活用してみることをオススメします。ウン十万円を節約できる、またとないチャンスです!
家の解体費用を安くする5つの方法
見積もり比較をする前に、【解体費用の相場】を知っておいたほうがいいのではないでしょうか。
一般的に解体費用の相場は「坪単価」で見ることが多く、解体業を10年以上している友人に相場観を聞いた所、以下の回答をいただきました。
「坪単価2~3万円台なら安い。大体3万~4万円台で受けるとこが多いんじゃないかな。5万円超えてくるとワケあり…物件自体になにかあるか、単純に解体業者がぼったくってるかのどっちかだな。」
管理人の場合の解体見積額と坪単価の比較
私の家の例だと40(坪)で解体費用を割れば坪単価が出てきます。
メーカー名 | 見積額 | 坪単価 |
---|---|---|
一条工務店(外注) | 166万円 | 4.15万円 |
セキスイハウス | 180万円 | 4.5万円 |
パナホーム | 180万円 | 4.5万円 |
建設会社A | 250万円 | 6.25万円 |
各社本当にバラツキがありました。特に建設会社A(悪徳会社記事参照)のべらぼうな解体費用の高さが浮き出ています。
これが相見積を取ることで判明する「ぼったくっていることが分かるいい例です!」大手のセキスイハウスより70万円も高い見積もりです。明らかにぼったくろうとしています。
4社での比較だから相場価格とかけ離れているのが明確になりましたが、もしこれが2社での比較だったらよくわからないまま言いくるめられてしまうかもしれません。
だから複数社の…最低でも3社以上の見積もりを取ってみて「証拠集め」することが重要になります。
建設業者は解体屋さんと横のつながりがあるので紹介はしてくれると思います。しかし、会社を通すか通さないかで金額は大きく変わります。
なので解体屋さんに見積もりを依頼してみることをオススメします。
解体費用の中で大きな割合を占めるのが処分費です。つい、地元の業者に頼むのが一番安いと思いがちですが、じつはそうではありません。
例えば、東京に住んでいるから東京の業者に見積もりを頼んだら200万円した。逆に埼玉の業者に頼んでみたら150万円だった。このからくりは処分費にあります。
産業廃棄物の処分費は行政が決めています。なので【東京/神奈川の処分費は高い。埼玉の処分費は安い】という現実があり、埼玉に捨てることができる業者を見つけられれば解体費用は安く済ませられます。これは全国的に同じようなことが言えます。
だからこそ、解体費用は1社の見積もりで決めるのではなく、一括見積もりを使って複数社の見積もりを比較することで大幅な値引きが期待できるというわけです。
全国対応【解体無料見積ガイド】
場所によっては助成金があります。狭小地の所では最大3分の2までの助成金が支給される所もありますので、業者任せにするのではなく、自分でもチェックしておくと安心できます。
時期によって解体に直接関わる金額の差異はありません。しかし、処分場が混み合う大型連休の前後は作業員の時間が取られるので、その分の人件費が増えることを考えると多少の誤差はありえます。
…と解体業者の方は言っていましたが、一般的に解体の繁忙期は9月末~12月と言われています。
なのでこの時期を外して頼むようにすれば工期が短く済み、その分費用に反映される可能性はあります。
布(布団・絨毯)の処分は自分でやったほうが安くできます
業者に頼めば処理費用に人件費・手間賃が上乗せされるからです。布ゴミの日に自分で捨てたり、もし量が多かったり、時間に余裕が無い時は、自分で地域のごみ処理施設に持っていけばお金はかかりますが即日処理できます。
ちなみに管理人は町田市在住ですが、町田市だと「10kg250円」です。もし親戚が相模原市に住んでる場合は相模原に持っていったほうが「10kg150円」なので安く済ませられます。量が多い時は効果抜群です。
このような事例は日本全国でありえると思います。自分の住んでる地域に隣接する市町村のごみ処理費用も確認してみることで、より費用を浮かせられる可能性はあります。
鉄は買い取ってもらうのがオススメです
鉄は解体業者に任せれば解体費用が高く付きますが、自分で処分すれば解体費用は安くなるし、お小遣いになります。管理人の場合「鉄を買い取ってもらって17,928円」になりました。
ただしこれは必ずしもという訳ではないらしいです。あくまでも解体業者ごとにやり方があり、鉄処理を作業員のお小遣いとしている所も多くあるようです。この辺でも解体業者の人間性というか、優良業者かどうかを判断する要素になると思います。
ちなみに「残置物(タンス・木材・茶箱・プラスチック製品など)」は、減った所で金額は変わらないようなので、売れるものは売ったほうが得できます。>>残置物のおすすめ処分方法
管理人が頼んだ鉄買取業者
管理人の場合は「よく通る道に鉄の処分場があるよ~」と、親戚が教えてくれたので会社名から検索し、電話で見積もりを頼みました。インターネットで「自分の住んでる地域名 鉄 買取」と検索すると、いくつか候補が出てくると思います。
とても親切な会社で、「持ち込んでもいいし、出張買取でも値段は変わらずやりますよ!」ということだったので、量もスゴイあったため出張買取でお願いしました。
- エアコン6台(室外機付)
- 網戸のサッシ
- 雨戸
- 外構フェンス30m(アルミ)
- その他もろもろ
家の前の道が狭いので軽トラックでの運搬となり、片道8kmほどを4往復するほどの量がありました。鉄は重さで買取価格が変わります。
一番最初に解体業を営む友人に聞いた所、「現金で100万円用意できるならそれでやってあげるよ」と言われました。
一番最初の見積もり提示だったので、それが安いのか高いのかわかりませんでした。
しかし、何社も見積もりをとってみて、その100万円という価格は圧倒的に安い価格であることがわかりました。他の建設会社の営業に聞いても驚くくらいの破格です。
ただ、管理人は”頭金ゼロ”で今回の建て替え計画に臨んでいるので、結局はハウスメーカーに頼み、住宅ローンの一部としてこの費用を払うほか術はありませんでした。
そして実際に解体が始まり、解体業者に直接聞いた所、友人と同じように「現金だったら100万円でも受ける」と断言されました。
「なんで現金だとそんなに安くできるのですか?」と聞いてみたのですが、「何かと取っ払いできるので都合がいいんですよ~」と、曖昧な答えしかいただけませんでした。
というわけで、解体費用を最大限に安くしたい人は「全額現金一括払い」を業者さんに提案してみるといいかもしれません。
家の解体で最低限知っておくべきQ&A
今回我が家の解体をして頂いた解体屋さんに、ここぞとばかりに色んな質問をしてみました。
- 地中から何か出てきた時(追加で処分費用がかかるため)
- 鉄や布類(布団や絨毯)がある時(処分に持っていく場所が別になるため)
我が家の解体費が10万円高くなった2つの原因
管理人はその後、業者縛りが解け、好きな業者で建てることができたので一条工務店と契約し、そこの営業さんの計らいで解体業者さんを紹介してもらいました。やっぱり会社通すと高くついてしまうそうなので。
でも結局、ちょっと前に市が無償で行った防音工事の手抜き工事?のせいで【石膏ボード二重張りが発覚⇒処分費プラスで68000円】
石膏ボードが家の内側にたくさん二重に貼られていました。普通は剥がしてから貼るそうですが、町田市が委託した防音工事会社が悪かったせいなのか詳細はわかりません。ただ、作業員は全員外国人だったそうです。
そして解体も大詰めに迫ってきた所で【二次基礎発見⇒処分費プラスで40000円】
基礎を壊している時から何か違和感を感じていたらしく、整地をしていたら土の下からさらに基礎が!その昔、この場所には映画館があったらしく、もしかしたらその残骸では…という話でした。
そしてさらに【敷地境界線に井戸発見⇒撤去不可】井戸は何かあると怖いので、従業員も触りたがらないですし、私共の方では何も出来ません。と言われました。
<解体業者さんから来たSMSの画像:クリックで拡大>
費用は追加にならなかったけど、思いもよらない物が出てきて驚きました。聞けばこの井戸、約60年位前に隣家の人が使っていたそうな…。
後日、地鎮祭の際に、宮司さんに頼んでしっかりお祓いしていただきました。
当初の見積もりより108,000円高くなってしまい「1,768,000円で解体」しました(坪単価4.4万円)。
どうしても石膏やらコンクリートやら分別処理は費用を削ることができない部分であり、不法投棄も出来ないため、処分費用としてかかってしまうそうです。
※クリックで拡大
基本的には5日~1週間です。1現場5人とかで一気にやるのでその日数となります。
しかし受注が増えると1現場2~3人でやるしかなくなり、そのぶん日数がかかってしまいます。ただ、それはこちらの都合での遅延なので費用は変わりなくやらせていただきます。
お客様にはご迷惑をおかけすることになってしまい、本当に申し訳なく思っています。
あとは解体期間中にお盆や正月を挟んだ場合も日数が延びます。その時期はガラの処分屋さんが休んでしまうので、解体の方もお休みすることになるからです。
(ガラ…建築業界用語で「建築廃材・産業廃棄物」のこと:壊したコンクリート・壁・屋根など)
特にその必要はありませんよ。毎日作業後は目の前の道路の掃除は徹底していますし、なにか発見されればこちらから施主様にお電話します。勝手に処分して後から追加請求することはありません。必ず施主様の合意のもとで作業は進めていきますから。
でも、心配性な方は見に来られますし、今まで住んでいた家を壊すわけですから、その何十年という感謝の気持ちですとか、最後を看取るといいますか、そういう気持ちで毎日見に来られる施主様も多くいらっしゃいます。逆に、辛いから一度も見に来ないという方もいらっしゃいます。
お盆期間中、解体屋さんは休みになります。でも、お盆の期間…夏…台風の季節です。
台風の強風にあおられ、幕を支える支柱が倒れかかっていました。業者にすぐさま電話したら、盆休み中でも2時間後には現場を直してくれていました。
放置していて隣家に被害が出たら大騒ぎになるとこでした。本当に見に行っといて良かったです。
万が一のときの責任は解体業者にあり、壊れたら修理すれば済む話かもしれません。
でも、もしも壊れたものが修復の効かないかけがえのないものだったり、住めない位に隣家を壊してしまったらとんでもない事になってしまいます。
解体期間中にお盆や正月など連休を挟む場合には、施主が現場を見に行って安全確認しておくことを経験談から強く推奨いたします。
解体は騒音が出るのでご近所様へ迷惑をかけることになるので挨拶は欠かせません。
両隣と正面後ろ、あとは向こう3軒に手土産を持ってご挨拶に廻ります。ただそれは施主様ではなく、私共だけで行います。
じつは、施主様が直に行くと後々トラブルになることが多いんですよ。ある程度の距離感を保つことが解体を円滑に進めるコツでもあります。
…と私が頼んだ解体業者の人は言っていましたが、実は施主と業者が一緒に行くのが一番良いそうです。
本当にトラブルが発生したとしたら、その原因が業者にあったとしても、発注したのは施主です。
例え業者のトラブル対応がしっかりしていたとしても、今までのような良好な近所関係は崩れてしまうかもしれません。
業者の言ってることに違うことがないかを確認できるため、ご近所への挨拶回りは施主も同伴して行うことがトラブル防止につながります。
重機で行う際は雨のほうがホコリもたたないので工事はやらせていただいております。
あんまり気にする方はいないですね。地鎮祭とかは気にする方はいますけど、解体の場合特に…。大安など六曜については >>地鎮祭体験談!費用はいくら?
はい、います。「できれば作業員は日本人だけにしてくれませんか?」と言ったのですが、こればっかりはどうすることも出来ませんでした。
実際に来たのは日本人が主体でしたが、補助に「スリランカ人:陽気・気さく」「中国人:日本語一切ダメ・施主が目の前にいてもお構いなしにツバをペッペッと吐く」といった外国の方がいました。
解体したあと土に還るんだから別に直接の被害がある訳じゃないとわかっていても、これから心機一転、新しく家を建てる土地なのに、訳も分からぬ中国人のツバが混ざっていると考えると正直キツかったです。
どこの国の人を雇うにせよ、日本の一般常識として勤務態度は学ばせてから現場に立たせて欲しいものです。
今回は布基礎なので、重機の腕の部分にハサミのような機械をつけて挟みながら撤去していきます。
おかげさまで人手が足りないくらい忙しいですね。ココ何年かは年間通して暇な時がないくらいです。
普通一現場5人とかで一気にやるんですけど、人手が足りないので2人とか3人になってしまっているのが現状です。
我が家の解体13日間の記録(全行程の動画アリ)
13日の記録を7分30秒にまとめてあります
※家の半分が築40年、半分が築50年のため動画は築50年となっていますm(__)m
家の解体の流れ(かかった日数)
規模にもよりますが大体2週間ほどで終わることが多いそうです。管理人の場合は、お盆の期間(業者が1週間休み)をまたいだので3週間かかってしまいました。(実質13日間)
- 各社から解体費用の見積もりを取る
- 業者決定-請負契約を結ぶ
- 解体開始 2017年8月1日
- 解体終了 201年8月22日
- 解体費用支払い
家の解体《全工程写真付き》
<解体前>
まずは家の中を空っぽに。
だいぶ片付いてきました。ココはリビング。
リビングから見た客間。
<解体開始> 2017年8月1日
鉄の処理も終わり、これから解体が始まります。
タンスやら棚やらの木材は解体屋さんが楽になるようにと全て壊しました。(これは値引き要素にはならないそうですが、モノがなくなっていくことで片付けが進んでいることを実感するためには必要なことでした。)
まずは畳が剥がされ…
二重石膏ボード発覚!処分費68,000円UP
<解体5日目>
床柱をカット。
解体業者に床柱を切ってもらえるか聞いた所「有料になります」と言われたので、夜中に忍び込んで自分たちで切り出しました。40年の思い出を込めて何か違うものに形を変えて残していくことに。
<解体8日目>
家の中の撤去作業が終わり、重機を使っての解体作業が始まりました。
<解体9日目>
2階のベランダ部分
1階の洗濯機がおいてあった場所
<解体10日目>
すっかり壊し終わり、あとはゴミを運び出すだけです。
<解体12日目>
続いて基礎の解体です。
重機さばきが匠の域でした。
終わったと思ったら二次基礎発覚!処分費40,000円UP
<解体13日目 完了> 2017年8月22日
ガラ処分も終わり一面土となり解体は終了です。
結構、でっかい石が随所に残っていました。頼んだ側としては全部綺麗な土の状態にして欲しかったです。
最後に井戸発覚!地鎮祭でお祓いしていただいてから丁重に埋め戻し致しました。
残置物(大型家具)のおすすめ処分方法
解体する前には家の中を空っぽにしておく必要があります。
もしくは業者さん了承済みのものだけにしなくてはいけません。
そんな時に困るのがタンスや下駄箱といった大きな家具です。
管理人の場合、築40年ということでタンスやら食器棚やら一人じゃ運べないデッカイものが「全部ひっくるめて15点」ありました。
壊して捨てるのもアリですが、まだ使えるものが多かったため、どこか買い取ってくれる所はないかと探したら「トレジャーファクトリー」で家具の買い取りをしていることを見つけました。
そこで、無料見積もりを依頼してみました。
※トレジャーファクトリー
リサイクルショップを運営していて不用品を買い取ってくれる業者です。東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、福島、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡にあります。家具を買い取ってくれる業者は全国的に見ても本当に少ないのが現状です。。。
来た業者はトレジャーファクトリーと提携している別会社でした。タンスなどの家具は「製造から5年経っていないもののみ買取」というのが基本ルール。
しかも今は市場に家具が溢れているため、ほとんど買い取りは不可能という査定。あとはケースバイケースで対応しているようです。
それでもなんとか比較的きれいな2つだけ値段が付いたので、買い取ってもらいました。…「500円ですけど(〃∇〃)」
出張買取での査定額と店舗に自分で持ち込んでの査定額は違うそうです。
やっぱり自分で持ち込んだほうが査定額は高くなることがほとんどだそうです。
しかし、持ち込んで値がつかなかった場合、トレファクの場合持ち帰らなければいけないので、とてもリスクが高いです。
なによりタンスのような大きなものを何個も持っていけるわけありません。
まだまだ使えるものは、他の人に使っていただいたほうが物も喜びますし、こちらとしても長年使ってきたものなので、捨てるよりは心が楽です。
解体の前・引越の前準備の時にこういった買取業者を利用してみてはいかがでしょうか。