注文住宅 成功するための間取り
住む人みんなの生活をどうしたいか?を考える
「まずはじめは思いついたことをざっくばらんに話してみる事から始める」
- みんなと食べる所
- 気持ちよく寝る所
- 居心地がよく思う存分話せる所
こんな感じにおおざっぱでいいから、間取りの大きさや誰の部屋にするとかは考えず、「どうしたいか?」「どうするところが欲しいか?」を考えるところから始めることが先決です。
そしてここで大事なのは「使わない部屋を作らない」ことです。
例えば1年に1度使うかな~くらいの部屋「お客さんが来たときのための部屋」「念のための予備の部屋」みたいなものです。
なんとなく作る部屋の発想はやめ、「家を使いこなす」ことを常に考えていれば、自然と良い間取りとなります。
家は間取りとか部屋数で決めないで、そこに住む人・家族に合わせて柔軟に考えることが何より重要な事です。
《具体例》
趣味主体の間取り
「子供部屋を精神と時の部屋にする」
趣味はその人が熱中できる大切な時間です。趣味が人間性を養ってくれることも多々あります。特に子供のうちは成長にも大きく関わってきます。
趣味を通じて集中力が高まったり、物を作り上げる達成感を味わったりと、自分に自信をつけさせる為に重要な要素と言えます。
そんな子供の創造力を養う場として、子供部屋にそういう環境を用意してあげることも効果的です。
趣味を活かせる何かしらの仕掛けや棚を作ってあげて、子供部屋は趣味を楽しむ・見せる・使わせる場となるよう仕向けます。
そうなればそこは単なる子ども部屋ではなく、子供の成長するための部屋…まさしくドラゴンボールでいう「精神と時の部屋」です。その部屋に入るということは成長するために入るようなものです。
自分の子の才能は親なら誰もが気になる所…その持っている才能がなんなのか?それを見つけ出すためにも子供が趣味…「好きなことに夢中になれる場所」を作ってあげるというのもひとつの方法です。
夫婦円満の間取り
「夫婦だけのスペースを作っておく」
基本的に夫婦2人だけで話せる場所があればいいということです。その際に重要なのが、奥さんが「家事から解放されている」と実感できる環境にしておくことです。
寝室にバーカウンターを作り、そこは夫婦2人だけの空間にするなど「夜のリビング」となるものを一つ考えておくことが、夫婦円満の間取りと言えるかもしれません。
アメリカなどでは夫婦と子供の寝室が別なのが常識です。賛否両論ありますが、そのぶん普段の子供への愛情表現は日本人から見たらオーバーすぎるほど、しっかり愛情を子供に伝えています。
日本とアメリカの文化の違いはありますが、夫婦円満という視点だけで見ると、夫婦だけの時間を設けることが重要といえます。
ただ、夫婦共働きで睡眠時間が上手く合わない、いびきがうるさくて寝れないなどの理由で「夫婦別室の寝室」という事が増えているのが現実です。
そういった面から見ても「夜のリビング」というのは作っておく価値があるかもしれませんね。
家族の絆が深まる間取り
「母と子の関係を良くする」
ある調査では「母親と近い距離で勉強するほうが集中できる」という結果が出ています。なので、キッチンカウンター・ダイニングテーブルで勉強させるといいといいますが、それは子供にとっていい事であり、母親が監視できるからいいわけではないということです。
なにかとキッチンに立つことが多いのが母親なので、子供が母親と接する機会を多く持てる間取りを考えておけば、それが家族の絆が深まることに繋がる可能性が高いです。
一方父親は「子供に尊敬される」ことが今も昔も変わらない大事なことです。ただ、一昔前の経済中心・仕事中心で働いてきた父親達は「家族との時間より仕事の時間を優先させてきました」。
その結果、どんなに社会的地位が高くても、家族との絆は築かれていない=家族の中では浮いた存在…。
家族のために働いてきたのに、そのいちばん大事な家族と上手くいっていない…。ということがよくあることでした。心当たりがある方もいるのではないでしょうか?
これからの父親はもっと家族との絆を大切にしていかなければなりません。もうそういう時代になっています。
熟年離婚という言葉も生まれていますので、それこそ間取り次第で老後の生活が決まると言っても過言ではないかもしれません。
生活の中で子供が学べる間取り
「火・土に対する知識を養わせる=土間・囲炉裏を作る」
土間や囲炉裏があれば多少の汚れは気になりません。なのでナイフによる鉛筆削りなども汚すことを気にせずできますし、火は危険だけども安全な扱い方も学べます。
最近では普段、塾や習い事、ゲームや動画など、誰かに管理されたり誘導されている時間を過ごすことが多くなっている子供たちですが、こうした生活の一部に自然の要素が含まれていればいい刺激になりますし、発想力を養うことにも繋がりますし、当然親子の会話する機会も増えてきます。
たった一個土間や囲炉裏があるだけで、大きく家族のコミュニケーションに関係が出てきます。そういったことも考えた上で間取りを考えてみると一層楽しくなりますし、それが成功への道だと思います。
子供の頭が良くなる間取り
「日当たりのいい場所に作らない」
《理由》
- 日当たりのいい場所=光のあたり方が極端に変化する・温度差が激しい
- 日当たりが悪い場所=光のあたり方に激しい変化がない・温度差も激しくない=勉強・読書に集中できる
大事な子供の為に日当たりがいい場所に子ども部屋を…という思いとは裏腹に、実際は日当たりが悪い場所のほうが子供のためにはいいようです。ただ、日当たりが悪くても風通しだけは良くしておく必要があります。
子ども部屋に必要なものとは?
「収納より棚」
子ども部屋の棚は「物の収納場所ではなく、時間の収納場所」と捉えるべき。今まで作ったものを飾り、見えるようにしておいてあげる。たったコレだけで子供は自ら成長の確認をします。過去を見ながら自信を持って成長していきます。
そのためには、整理してあるように見える収納より「飾れる棚」。整理整頓してある本棚より「飾ってある棚」に出来るようにしておいてあげることが重要です。
子供の健康を考えた間取り
「家を運動場みたいにする」
子供にとっての健康と言えば「抵抗力をつける」「自然治癒力を回復できる」もしくは小さい子どもであれば「走り回れる」家。そんな間取りが重要になります。好き放題走ることができればそれだけで足腰の鍛錬にになり、健康に多いに関係してきます。
また、使う材料を天然素材にこだわれば、森林効果による免疫治療(周りが森林だらけの田舎に引っ越したら子供の喘息が治ったなど)の期待もできます。森のなかには免疫力をつける効果があるようです。やはり最新医療などの文明の力より、自然のもつ本来の力によって健康になるのがアタリマエのことです。
1日に1千個の細胞が生まれ変わるのが人間の体です。特に成長の早い子供にとっては自然との触れ合いが重要になります。そのためには家の中で使う材料に天然素材を使うことはとても有効的な方法です。
金運がアップする間取り
「将来的にかかる費用をどう抑えられるか」がキーポイント
家は必ずメンテナンスが必要な物です。10年経てば外壁や屋根、家族構成が変われば部屋の使い方も変わります。そういう時にかかる費用を抑えられる家。それこそが具体的な金運アップといえることです。風水・家相といったおまじない的なことではなく、現実的な方法です。
世間一般的に「月1万円→年12万円」くらいを家の維持費として考えておくといざってときに困らないと言われています。このお金をなるべくかけないで済むようにすれば、まさしく金運アップと言えます。
当然ですが、普通の家でお金を稼ぐのは難しい発想です。でも、前もって賃貸併用住宅・店舗月貸し物件などの利益を生む間取り・設計にしておけば、将来的な収入面で安心ですし、家の価値・資産性もアップします。
長寿になる間取り
「コミュニケーション」が取れやすいように考える
長寿の秘訣はコミュニケーションを日常的に取ること言われています。
- 友達とのおしゃべり
- 家族とのおしゃべり
- ペットとのコミュニケーション
こういったことを無理なく日常に溶け込ませた間取りができれば長生きに繋がります。
二世帯住宅ならお互いの中間地点に囲炉裏を置き、親子孫3代がコミュニケーションを取りやすいようにしたり、ガーデニングで花を世話できるようにしたり、鳥のエサ台を作り小鳥と触れ合うことができるようにしたり、いくらでも考えることが出来ます。
また、塀に囲まれた家に住む、いつもくらい顔をしていたひとり暮らしのおばあちゃんが、塀を壊してベンチを置き、学校帰りの子どもたちが座って話せるようにしました。
そこにおばあちゃんもお菓子を持って参加するようにした所、おばあちゃんは子どもたちから元気をもらったのかみるみる明るく元気になったという話もあります。
高齢者がいる、自分が高齢になった時とことも考えてコミュニケーションが取りやすい状況にできる間取りを考えておくことが長寿の秘訣です。
庭を活かした間取り
「庭と室内をひとまとめに考える」
例 ウッドデッキをリビングと同じ高さにする
庭へ出るためのウッドデッキをリビングやダイニングと同じ高さに揃えることで、実際に広くなりますし、視線の広がり方も大きくかわり、室内からの開放感がアップします。庭を上手いことひとまとめに考えることで庭も室内もメリットが増えます。
昔の庭のように造園がメインで「見ることだけ」に特化するのではなく、家族・友達とのパーティ会場、自給自足ができる家庭菜園など、もっと暮らしに密着した使い方にすることが今の時代の成功例と言えます。
和室の効能
- 和室は「緊張感を感じる雰囲気」
- 畳は「空気清浄・ホコリが立たない・健康にいい・子育てに向いている」
和の空間には木造特有の「木割」という考え方があります。木割による正確な柱の付け方、部屋の広さ・高さなどは、日本人が持つ「世界に誇れる空間把握能力」に深く関わりがあります。
そいういった色んな伝統による寸法・形式と言ったものが厳しく決められているのが和室です。その計算され尽くした規律によって精神的に律することになり、それが和室の持つ力の源です。
また、和室は使い方を簡単に変えられます。ある時はちゃぶ台を置いて食卓に。ある時は子供の遊び部屋に。またある時は布団を敷いて寝室に。用途によって自由に使い方を変えられるのも和室の魅力です。
いざって時は洋室へのリフォームも簡単なので、一部屋は和室を作っておくと何かと便利かもしれません。
段差の効能
「家族の親密度アップ」
例えばリビングに段差を作ると、そこは別空間という感じでちょっとした一体感が生まれます。それが家族の親密度をアップさせる効果があるようです。
段差があることはつまづいたりする危険もありますが、ある時は腰掛けてベンチがわりに、ある時はそこはステージになったりと、使い方は色々あるというメリットもあります。
将来を見据えた間取りを考えておく
社会情勢によって根底から生活リズムが変わるかもしれない
将来を見据えた間取りと言うと、子供の成長や老後の介護のことだけではありません。社会情勢がガラッと変わり、生活自体が大幅に変わるかもしれません。
例1 サマータイム制導入
節電がさらに進化して、「会社は夕方5時で終わらなければいけない」「うちの会社は5時で強制的に帰らされる」という事態になるかもしれません。そうなると夕方の6時~夜の8時くらいまでは、これまで会社にいたはずの時間だったものが色々なことに使えるようになります。
例2 夫婦共働き
今は子供が小さいけれど、大きくなったら夫婦共働きになるかもしれない。そうなると、建てる時はほぼ嫁さんの意見だけでキッチンや家事のことを任せてしまっては、後々自分が辛い思いをすることになるかもしれません。
例3 サテライト勤務があたり前
サテライト勤務とは「会社に行かないで仕事をすることです」要するに「自宅で仕事ができる時代」になるかもしれないということです。リビングで仕事をするのか?それとも書斎(仕事部屋)を作っておいてきっちり集中できる環境を作っておくのか?
こういったことを前もって考えておくことが、長きに渡って家を使いこなせるポイントとなります。当然「いざその時」に応じたリフォームも要らなくなるのでお金の面でも出費を抑えられます。